SPORTS TOPICS 会場一体で盛り上がろう!
浜松・東三河フェニックス浜武社長に聞く
「“ブースター”入門講座」
2016.2.19

フェニックス

 

“ブースター(Booster)”とは、バスケットボールチームを応援するファンのこと。直訳すると、「後押しする人」や「増幅器」といった意味です。ただの観客ではなく、コート上で戦う選手たちを応援によって後押しし、エネルギーを増幅させる存在といえます。
静岡県にも「bjリーグ」に所属するプロチーム「浜松・東三河フェニックス」があり、試合のある日には本当に多くのブースターがチームを応援するため、会場に訪れています。
そこで今回は、フェニックスの社長の浜武恭生さんに、バスケットボール観戦の醍醐味や楽しみ方を「ブースター入門講座」として聞いてみました。

ぜひこの機会に、バスケットの魅力の片鱗をのぞいてみませんか?

浜武社長

今回話を聞かせてくれた浜武恭生社長。バスケットは未経験だが、だからこそバスケを知らない人たちにいかに楽しんでもらえるかを日夜考え、精力的に動き回っている

 

浜松・東三河フェニックスは、元々は1965年に「オーエスジーフェニックス」という実業団チームとして愛知県豊川市で生まれた歴史あるチーム。それが2008年にプロ化してbjリーグ(日本プロバスケットボールリーグ)に参入ました。同じ頃に浜松市も政令指定都市となり、浜松と東三河という県境をまたいだ2地域をホームタウンとして新たなスタートを切りました。

そこから7シーズンで優勝3回という輝かしい結果を残し、観客動員数も昨年は22チーム中の4位と地方都市ながら大健闘。それも、チームの強化、ファンサービス、地道な営業活動、スポンサーの獲得などあらゆる面で会社一丸となって努力してきた成果です。

そんなフェニックスの浜武社長に、まずは試合前の見どころから伺ってみました。

 

【試合前から雰囲気は最高潮!】

試合当日は様々なアトラクションが開催

フェニックスは、「バスケットのことを知らない人にも楽しめるように」(浜武社長)と、エンターテインメント性をとても重視した運営をしています。
だから試合前には、地元の小中学生チームの前座試合のほか、少林寺拳法の演舞やキッズダンスチームを招いたり、地元のアーティストのミニライブを行なったりと毎試合さまざまなアトラクションが用意されています。
ですので、観戦当日は時間に余裕を持って、早めに来場することをオススメします。

試合前のアトラクションの様子は、こちらのサイトで詳しく紹介されているので、ぜひ一度ご覧ください。

 

アトラクション

試合前のミニライブも楽しみのひとつ。取材日(1月31日)には、地元・浜松で結成されたガールズユニット『CLEEM』がノリノリの歌とダンスを披露

 

遅くとも試合開始30分前には来場を

初観戦の人は「遅くとも試合開始30分前までにご来場いただけるとうれしいです」と浜武社長は言います。なぜなら、30分前にチアリーダーがやさしく教えてくれる応援練習があるから。そこで応援のやり方を覚えれば、初めてでも試合中に常連のブースターと一緒に楽しく応援することができるわけです。

また応援のやり方については、こちらの動画でも紹介されています。

応援練習

試合開始約30分前の選手ウォームアップ中には、ファイヤーガールズが応援の仕方を身振り手振りで教えてくれる。だから初めて観戦に行っても常連ブースターと一緒に応援を楽しむことができる

 

開始直前にも大きなイベントが

そして試合開始10分前。会場が暗くなって、ついに両チームの選手たちがスポットライトを浴びながら入場してきます!選手を紹介するアリーナDJのアナウンスも入り、試合前にもっとも盛り上がる時間です。テンションも上がって、より一層観戦が楽しめるようになります。

入場シーン

開始直前にはアリーナが暗転して、スポットライトを浴びながら選手1人1人が入場。出迎える選手(2番のレジー・ウォーレン)と大ベテラン大口真洋選手が身体ごとのハイタッチするなど、選手たちもここで試合に向けてテンションを上げている

 

【バスケットボールはここが楽しい!】

ここからは、いよいよ試合そのものの楽しみ方をご紹介。

 

1.展開がスピーディー!得点シーンもたくさん

「バスケットでは、ボールを奪ったら1秒ぐらいで点が入ります。あの距離を1秒で決めるスピード感は、生で観ると本当に迫力満点。だから、瞬間、瞬間の判断力もとても大事です。トップ選手は本当にクレバーですよ」(浜武社長)

また、沼津市出身でチームのキャプテンを務める大石慎之介選手も次のように言います。
「静岡県はサッカーが人気ですが、サッカーは『なかなか点が入らなくて……』という方もいらっしゃると思うんですよ(笑)。そういう方にはぜひバスケットを1回観に来てほしいですね。切り替えが早くて、スカッとする得点シーンがたくさん見られますから」

バスケットは、1試合で何度も喜びたい人に向いているスポーツといえますね。

試合展開

「試合によっては、攻撃と守備が60回ぐらいくり返されます」(浜武社長)というバスケットボール。とてもスピーディーで、観る者の意表をつくプレーが多く見られるのも大きな魅力

 

2.1秒の重みを感じよう

「サッカーなどと比べると1点の重みは小さいかもしれませんが、その代わりに“1秒の重み”というのが非常に大きいのがバスケットです。ブザービーター(タイムアップ直前に打たれ、空中にある間に終了ブザーがなってから入るシュートのこと)を決めて逆転したりしたら、みんなアドレナリンが一気に出て、ウワーッ!となりますから。昨年の5月に有明コロシアムでリーグ優勝を決めたときは、残り3.1秒で逆転しましたが、そのときの興奮もすごかったですよ」(浜武社長)

大石選手

飛龍高校(沼津)、浜松大学を経てフェニックスに加入したイケメンキャプテン・大石慎之介選手。「3ポイントシュートやダンクが決まるとすごく盛り上がりますが、それ以外にもディフェンスのポジションとか、ボールをもらう位置とか、リバウンドとか、そういう黒子的なプレーにも注目してくれるとうれしいです」と語る

 

3.ゴール下でくり広げられる肉弾戦!

ルール上ではボールを持った選手に身体をぶつけることはできませんが、その他の場面ではかなり激しい肉弾戦がくり広げられているとのこと。
「ゴール下ではシュートやリバウンドのためにすごい陣取り合戦が行なわれています。それを2m超、100kg超の大男たちが激しくやりあっているので、初めて観たときにはまるで格闘技のような印象を受けました」(浜武社長)

ボールを持っていない選手同士のバトルにもぜひ注目しましょう。

ゴール下

ゴール下の攻防は、とくに迫力満点。ボールが来る前のポジション争いでは、格闘技かと思うほどの肉弾戦がくり広げられている

 

4.ベンチワークも見どころのひとつ

バスケットボールでは、交代してベンチに下がっても、何回も再出場することができます。だから、選手を休ませながら勝負どころでどんな選手起用をするのかというベンチワークも注目点のひとつ。また、再出場できるからこその見どころもあります。
「ある選手が、失敗して代えられる→ベンチに座って冷静になる→また戻って失敗を挽回する。これってビジネスと一緒だなと(笑)。ビジネスでも、失敗する→考える→またチャレンジするという繰り返しじゃないですか。選手のそういう姿を観るのも、楽しみのひとつだと思います」(浜武社長)

 

5.屋内競技ならではの臨場感やライブ感!

バスケットには、サッカーやラグビーにはない屋内競技ならではの楽しさが詰まっています。「屋内で行なわれるので、音楽やMC(アナウンス)でプレーを盛り上げたり、照明を落としたり、屋外のスタジアムではできない演出がいろいろとできます。観て、聞いて、声を出して、踊って、と五感をフルに使って楽しめますよ」(浜武社長)
またフェニックスの試合では、ファウルがあった際には、スクリーンやアナウンスでルールの説明をしてくれるので、バスケットをよく知らない人でもわかりやすいように工夫されています。

 

ライブ感

アリーナでしか味わえない五感に伝わるライブ感は、バスケット観戦の最大の魅力かもしれない。とくにゴール裏のフロア席は生の迫力がもっとも感じられるので、ブースターに一番人気だ

 

6.ファイヤーガールズと一緒に盛り上がろう

「ハーフタイムはもちろん、試合中の1分間のタイムアウトでも「ファイヤーガールズ」(フェニックスのチアガール)がコートに出て踊ります。他にも彼女たちを中心にいろいろ楽しめることを盛りだくさんに用意していますので、ぜひ皆さんも一緒に盛り上がってください」(浜武社長)

ファイヤーガールズ

1分間のタイムアウトでも毎回チアリーダー『ファイヤーガールズ』がダンスを披露し、観客を飽きさせない。彼女たちは、試合前から試合後まで会場を盛り上げ続ける重要な存在だ

 

バスケでスカッとして、月曜日も元気に!

浜武社長の言葉で印象的だったのが次の一言。

「ファミリーで来るときは、お父さんは子どもたちやお母さんにせがまれて、受け身の姿勢で来ることが多いと思います。でも私は、ぜひそんなお父さんに楽しんでほしいと思っています。いつも家族のために一所懸命働いて、疲れている中で貴重な土日の休みを使って来ていただいている。そんなお父さんが、1年の中で何回ぐらい叫ぶことがあるでしょうか? ここに来て、ウワーッと思い切り叫んで、スッキリして月曜日の仕事に行ってほしいと願っています」
会場全体がとてもにぎやかなので、大きな声を出してもけっして恥ずかしくありません。だから、何かスカッとするものを求めている人にはピッタリ。月曜日に元気に会社や学校に行くためにも、bjリーグ観戦はとてもオススメです。

お父さん

どんな世代でも家族全員で楽しめるのもバスケットの大きな魅力。「お父さんたちにも、ぜひ叫んで踊ってスッキリして、月曜日の仕事に行ってほしいです」と浜武社長は語る

 

地域貢献にも積極的

最後に補足ですが、フェニックスはバスケットの普及や地域貢献の活動にも力を入れています。キャプテンの大石慎之介選手も、次のように語ります。
「うちには『ファイブスター』という小学生~中学生のバスケットスクールがあって、僕らもそこでバスケットを教えたり、いろんな学校に行かせてもらって生徒に教えたりしています。その他にも、静岡県立こども病院のこどもたちを招待するというのを、社長にお願いして毎年やっています。今年からは、僕のオリジナルTシャツの売り上げの一部をこども病院に寄付させてもらおうと思っています。選手自身にも『バスケットをもっともっと広げたい』という気持ちはすごく強いですし、そこまでが自分たちの仕事だと思っています」(大石選手)

選手たちの年俸は、他のスポーツと比べてけっして高いわけではありませんが、彼らのプロ意識は非常に高く、ブースターを楽しませたいという思いも非常に強いものがあります。

 

今年の秋(9月末予定)からは、国内2つのリーグをひとつに統合した国内トップのプロバスケットリーグ「Bリーグ」がスタートする予定です。もちろんフェニックスも1部(B1)リーグに参戦します。
リーグの規定の関係で浜松開催の試合数は減ってしまう可能性が大きいようですが、それでも浜松というホームタウンを大切にするチームの姿勢は変わりません。大石選手をはじめとするフェニックスの選手たちや、浜武社長以下の社員たちが、バスケット普及のため、今まで以上に努力を続けていくことでしょう。

 

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